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2010年11月 4日 (木)

西アジア・中南米

西アジアあるいは中南米には、過去の栄光を偲ぱせる壮大な遺構が発見されます。

またローマも西安も、既に昔日のローマではなく、長安でもない。

むしろ古代ローマの帝都は死し、唐の長安も滅び、その地に新しく別の街が営まれていると解釈すべきかもしれません。

しかし、それは都市の巨大化そのものによると簡単に決めつけられるものでもないでしょう。

それはむしろ、文明の興亡、民族の興亡、政治権力の興亡と軌を一にするものです。

一般的にいえば、政治権力の興亡の周期は民族の興亡の周期より短く、文明あるいは宗教・思想の興亡の周期はこれより長いのです。

都市は、これらの興亡に共振しながら成長し、衰退し、生まれ、また死すのです。

バンコックのような場合は、遷都ということも考えられるでしょう。

日本でも時々起こる議論ですが、過密都市への機能集中に悩む国では、常に遷都、展都、分都、などということが考えられているものです。

事実、最近でも、国の公務機能を移すということは現実に行なわれた例がある。

ブラジルのブラジリア、インドのシャンディガール、オーストラリアのキャンベラなどですが、これはそう簡単なことではない。

まず強大な国家権力と経済力が必要とされます。

しかし、現実に行なわれる国は、経済強国よりも、むしろ発展途上国あるいは近代経済国家として若い国であるようです。

これはおそらく、遷都に必要なものが、経済力よりも何か文化的な性格のものであることを示しています。

大木一雄(旅行家)

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